1円未満の端数処理|社労士us.office 札幌 給与計算アウトソーシング
給与計算をする際、意外と出てくる1円未満の端数。この端数処理、どのようにするのが正解なのでしょうか。
全額払いの原則
ピンハネ禁止
給料の支払いには5つの原則があり、その中の1つに全額払いの原則というものがあります。会社が労働者に給料を支払うとき、不当に何かを引いてはいけないという原則です。要するにピンハネ禁止です。例外として法律で決められた社会保険料や税金、労働者と協定を結んだものは給料から引くことが認められています。
端数処理
給与計算のときに端数処理を間違えると、この全額払いの原則に違反することになります。きちんと計算をして全額を支払っていないとみられてしまうのです。要するに給料の未払いになります。
社会保険料
ちなみに、社会保険料については端数処理の方法が異なるので詳しくはこちらをご覧ください。社会保険料の端数処理
1円未満の端数処理
端数が出るのは
日給者や月給者の1時間単価や1日単価を計算するとき。時間外や深夜、休日の割増単価を計算するとき。残業代を計算するとき。主にこれらのときに1円未満の端数が発生します。
最低限四捨五入
結論、わかりやすく四捨五入で問題ありません。50銭未満切り捨て、50銭以上切り上げということです。必ずしも四捨五入でなければいけないわけではなく、四捨五入以上の処理であれば問題ありません。端数は全部切り上げなど。逆に、四捨五入以下の処理、端数は全部切り捨てなどはしてはいけません。
端数処理のタイミング
残業代を計算するときは3つの端数処理ポイントがあります。1時間単価を計算するとき、割増単価を計算するとき、最終的な残業代を計算するとき。この、どこのポイントで端数処理を行うのかは自由です。どこでどのように端数処理を行うのかを決めて、統一ルールで計算をすることが非常に重要です。
具体例
例
月給20万円、月の所定労働日数が21日、1日の所定労働時間が8時間で考えてみましょう。1日8時間で月に21日働く、月給20万円の人です。もしも残業を20.3時間したら、、、?
全部四捨五入
①1時間単価の計算
200,000/21/8=1,190.47
→1,190円
②割増単価の計算
1,190✖️1.25=1,487.5
→1,488円
③残業代の計算
1,488✖️20.3=30,206.4
→30,206円
最後だけ四捨五入
①1時間単価の計算
200,000/21/8=1,190.47
②割増単価の計算
1,190.47✖️1.25=1,488.08
③残業代の計算
1,488.08✖️20.3=30,208.02
→30,208円
※便宜上、小数第三位以下切り捨て
いろいろ
2つのパターンを紹介しましたが、端数処理の方法やタイミングによってパターンはまだまだあります。大事なのは、端数処理のルール決めをきちんとすることです。残業代だけでなく、遅刻や早退、欠勤の控除や月の途中入社の日割計算などにも関わってくるので、意外と重要なポイントです。
時間の端数処理も
1円未満の端数処理以外にも、労働時間の端数処理や1ヶ月分給料の100円未満の端数処理などもあるので、それはまた別の機会にご説明します。
適正な給与計算のために
クラウド勤怠管理システム
給与計算を正しく行うためにはまず、勤怠管理を適正に行う必要があります。勤怠管理システムの導入により、正しくかつ効率よく勤怠管理を行いましょう。
給与計算システム
給与計算システムや給与計算ソフトで計算をするときも、正しく端数処理の設定をしなければいけません。システム導入、正しい設定を行い、人力で端数処理を行うなどの効率が悪く、ミスが発生しやすいやり方をやめましょう。
導入支援・アウトソーシング
us.officeではクラウドシステムの導入支援、給与計算のアウトソーシングにより、会社の労務の適正化、効率UPのお手伝いをしておりますので、お気軽にご連絡ください。
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