有給休暇の日に出勤を頼んでもよい?|社労士us.office 勤怠管理システム導入支援

query_builder 2026/08/05
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 有給休暇を取得している従業員に、急な欠員などを理由として出勤を頼むことがあります。しかし、一方的な呼び出しはトラブルの原因になります。出勤を依頼する際の注意点や、働いた時間の賃金、有給残日数の扱いを解説します。

有給休暇中の出勤依頼に関する基本

有給休暇は仕事を休むための日

 有給休暇は従業員が心身を休め、仕事と生活の両立を図るための制度です。取得日には仕事をする必要がなく、原則として従業員は出勤せずに休むことができます。会社は有給休暇であることを踏まえて対応しなければなりません。

会社が一方的に出勤させるのは避ける

 人手不足や急なトラブルが起きた場合でも、会社が有給休暇を一方的に取り消し、出勤を命じるような対応は避けるべきです。どうしても出勤をお願いする必要がある場合は、事情を説明したうえで本人の意思を確認します。

出勤の依頼と命令を区別する

 会社側が「可能であれば出勤してほしい」と依頼する場合でも、従業員が断りにくい伝え方をすると、実質的な命令と受け取られる可能性があります。断ったことを理由に評価を下げたり、不利益な扱いをしたりしないことも重要です。

実際に出勤した場合の取り扱い

働いた時間は正しく記録する

 有給休暇の予定日に出勤した場合でも、実際に働いた時間は勤務時間として扱います。短時間の電話対応や緊急作業であっても、仕事をした事実があれば、会社はその時間を正確に記録しなければなりません。「少しだけだから記録しない」という対応は避けましょう。

働いた分の賃金を支払う

 実際に勤務した時間については、通常の勤務と同じように賃金を支払う必要があります。勤務時間やその週の労働時間によっては、残業にあたる可能性もあります。給与計算を行う際は、ほかの勤務日も含めて確認することが大切です。

有給休暇の日数を整理する

 1日休む予定だった従業員が実際に出勤した場合、その日を1日分の有給休暇として消化したままにすることは適切ではありません。1日分を残すのか、半日や時間単位の有給休暇として扱うのかは、実際に働いた時間と会社の制度に応じて整理します。

 半日や時間単位の制度がない会社では、会社の都合だけで後から一方的に有給休暇を分割することは避け、本人と話し合って扱いを決める必要があります。

経営者・人事担当者が整えるべきルール

出勤前に取り扱いを説明する

 有給休暇中の従業員に出勤を依頼する場合は、出勤前に次の点を説明しましょう。

・何時から何時まで働いてもらうのか

・賃金をどのように計算するのか

・申請済みの有給休暇をどう扱うのか

事前に確認することで、給与や残日数をめぐるトラブルを防げます。

半日・時間単位の制度を確認する

 半日単位の有給休暇は、会社の制度として定めている場合に利用できます。時間単位の有給休暇を導入する場合は、従業員代表者との書面による取り決めが必要です。また、利用できる日数には上限があります。会社の制度がどのようになっているかを確認し、就業規則などに分かりやすく記載しておきましょう。

緊急時の連絡方法を決めておく

 有給休暇中の呼び出しが頻繁に起きる職場では、人員配置や業務の引き継ぎ方法を見直す必要があります。次のような仕組みを整えることが大切です。

・休暇前の引き継ぎを徹底する

・緊急時の担当者を決めておく

・休暇中の連絡が必要な範囲を明確にする

従業員が安心して休める体制をつくることは、職場への信頼や人材の定着にもつながります。

まとめ

重要ポイント

 有給休暇は従業員が仕事をせずに休むための日です。急な事情があっても、会社が一方的に有給休暇を取り消して出勤させるのではなく、事情を説明して本人の同意を得ることが大切です。実際に出勤した場合は、働いた時間を正確に記録し、賃金を支払うとともに、有給休暇の日数を適切に戻す、または半日・時間単位として整理する必要があります。

 経営者や人事担当者は、出勤を依頼する前に勤務時間、賃金、有給残日数の取り扱いを明確にしましょう。日頃から引き継ぎ体制を整え、有給休暇中の呼び出しをできるだけ発生させない職場づくりが一番重要です。

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代表 梅津亮太

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 北星学園大学3年時に行政書士、4年時に社会保険労務士試験に合格。学生時代から勤めていた税理士・社会保険労務士・行政書士事務所に就職し社労士の業務を経験。およそ3年間勤めた後、退職しカナダトロントに留学。海外生活を通じ価値観や人生観を学び、帰国後2020年6月に社会保険労務士us.office開業。クラウドシステムの導入支援をはじめ、多角的な労務業務の改善から労務相談まで対応。

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