病気からの復職で配置換えはできる?|社労士us.office 札幌 労務相談
病気やケガから復職する際、「元の仕事に戻れない」と言われるケースがあります。今回は復職の判断基準や配置換えの考え方、企業が注意すべきポイントについてわかりやすく解説します。
復職は「元どおり」が条件ではない
仕事ができる状態まで回復しているかが重要
復職の判断では、病気やケガが完全に治っているかではなく、業務を行える状態まで回復しているかが重要です。たとえば、
・重い物を持つ作業は難しい
・長時間勤務はまだ不安がある
・残業は避けたい
といった制限があっても、担当できる業務があれば復職できる可能性があります。
元の仕事ができなくても復職できる場合がある
多くの企業では、従業員は特定の業務だけを担当する前提で雇用されているわけではありません。そのため、
・他部署への異動
・業務内容の変更
・担当範囲の見直し
によって働けるのであれば、復職を認めるべきと考えられるケースがあります。
業務が限定されている場合は例外も
一方で、
・運転業務のみを担当する契約
・特定の職種に限定した採用
などの場合は、その業務ができなくなれば復職が難しいと判断されることもあります。
配置換えは復職を支える選択肢
配置換えは本人を守るための措置
配置換えというとマイナスのイメージを持たれがちですが、復職時には本人の健康を守るための重要な手段でもあります。例えば、
・力仕事から事務業務へ変更する
・運転業務を減らす
・身体への負担が少ない部署へ異動する
といった対応が考えられます。
本人の希望を踏まえた話し合いが重要
復職時には、
・仕事内容
・勤務時間
・給与
・今後のキャリア
について十分に話し合うことが大切です。会社と本人の考えが一致していれば、スムーズな復職につながります。
配置換えを拒否すると復職できないことも
本人が元の職場への復帰だけを希望する場合でも、実際に業務を行える状態かどうかを客観的に判断する必要があります。医師の意見や業務内容を踏まえた結果、配置換えが必要と判断されたにもかかわらず拒否した場合、復職が認められないケースもあります。
企業が押さえておきたい実務上のポイント
診断書だけで判断しない
医師の診断書は重要な資料ですが、それだけで復職の可否が決まるわけではありません。会社は、
・実際の仕事内容
・職場環境
・業務負荷
を踏まえて総合的に判断する必要があります。
慣らし勤務の活用も有効
復職直後は、
・短時間勤務
・週数日の勤務
・軽作業からのスタート
など、段階的に業務へ戻る方法も有効です。無理なく職場復帰できる環境づくりが重要になります。
配置換えには合理的な理由が必要
病気を理由にした嫌がらせや退職を促すための配置換えは認められません。企業は、
・業務上の必要性があるか
・本人への配慮があるか
を十分に検討したうえで判断する必要があります。また、大企業と中小企業では配置換えの選択肢に差があるため、企業規模に応じた現実的な対応も求められます。
まとめ
重要ポイント
病気やケガからの復職では、「元の仕事に戻れるか」だけでなく、「どのような働き方なら継続して働けるか」という視点が重要です。
企業としては、従業員の健康状態に配慮しながら、適切な配置換えや勤務条件の調整を検討することが求められます。復職はゴールではなく、長く安心して働き続けるための再スタートです。会社と本人が十分に話し合い、お互いが納得できる形で復職を進めることが、職場定着と人材活用の両立につながるでしょう。
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代表 梅津亮太
北星学園大学3年時に行政書士、4年時に社会保険労務士試験に合格。学生時代から勤めていた税理士・社会保険労務士・行政書士事務所に就職し社労士の業務を経験。およそ3年間勤めた後、退職しカナダトロントに留学。海外生活を通じ価値観や人生観を学び、帰国後2020年6月に社会保険労務士us.office開業。クラウドシステムの導入支援をはじめ、多角的な労務業務の改善から労務相談まで対応。
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