固定残業代によって給料はどのくらい変わる?|社労士us.office 札幌 給与計算アウトソーシング

query_builder 2021/02/22
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 実際に行った残業時間に応じて残業代を支給するのではなく、事前に何時間分かの残業代として支払う固定残業代。これによって給料にどのくらい違いが出るのでしょうか。

固定残業代

固定残業代とは

 通常残業代というのは、実際に行った残業時間に応じて、元々の給料から1時間単価を出し、割増率をかけて計算、支給するものですが、元々の給料に何時間分かの割増残業代として決まった金額を支給する固定残業代。この固定残業代は適正に導入・運用することによってきちんと認められるものです。

具体的には

 【基本給20万・固定残業代5万】このような形になっています。働く時間によって変わりますが、この固定残業代5万に残業30時間分の割増残業代が含まれている場合、実際の残業が30時間以下であれば追加での残業代が必要なくなります。

残業をしたときの給料はどうなる

 では、この固定残業代がある場合とない場合、実際の給料にはどのくらいの違いがあるのでしょうか。

具体例

想定ケース

 【基本給20万・固定残業代5万、月所定労働時間100時間】←わかりやすいような時間で設定しています。この給料と固定残業代のない【基本給20万、月所定労働時間100時間】この給料。どのように違いが出るのでしょうか。

何時間分の残業が含まれている?

 まず確認しなければいけないのが、固定残業代に何時間分の割増残業代が含まれているのか。【基本給20万/月で働く100時間】=2,000円(1時間単価)。時間外の割増率は25%なので【2,000円✖️1.25】=2,500円(割増単価)。固定残業代に含まれる時間数は【固定残業代5万/割増単価2,500円】=20時間。つまり、20時間以下の残業であれば追加の残業代が必要ないということになります。

残業が10時間の場合

 固定残業代がある方は、残業が20時間以下であれば追加の残業代が必要ないので【基本給20万+固定残業代5万】=25万円。固定残業代がない方は、10時間分の割増残業代が必要になるので【割増単価2,500円✖️残業10時間】=25,000円を基本給20万にプラスした22万5,000円。固定残業代がある方が25,000円高くなります。

残業が20時間の場合

 10時間のとき同様、固定残業代がある方は、残業が20時間以下であれば追加の残業代が必要ないので【基本給20万+固定残業代5万】=25万円。固定残業代がない方は【割増単価2,500円✖️残業20時間】=50,000円を基本給にプラスして25万円。固定残業代に含まれている時間数と同じ時間数残業をした場合は、固定残業代ありとなしで同じ金額になります。

残業が30時間の場合

 固定残業代に含まれる20時間を超えた10時間に関しては、追加で割増残業代を支給しなければいけないので【割増単価2,500円✖️超えた10時間】=25,000円を元々の給料にプラスして27万5,000円。固定残業代がない方は【割増単価2,500円✖️残業30時間】=75,000円を基本給にプラスして27万5,000円。こちらも固定残業代ありなしで違いはありません。

つまり

 基本給の金額が同じで、固定残業代がついているついていないが変わる場合、実際に残業をしても固定残業代がついている方が損をすることはありません。つまり、残業をしない方が得をする制度になるのです。

他のパターンでは?

 上記のパターンで見ると「固定残業代は残業代削減のためではないのか?」と思うかもしれません。おそらくみなさんがイメージしている残業代削減のための固定残業代は、総支給額が同じパターンです。つまり【基本給20万・固定残業代5万】と【基本給25万】の違い。残業をしないと同じ給料になりますが、残業をするとかなりの違いが出てきます。

内訳が違う場合

残業が10時間の場合

 固定残業代がある方は残業が20時間以下であれば追加の残業代が必要ないので【基本給20万+固定残業代5万】=25万円。対して固定残業代がない方は、10時間分の割増残業代が必要になります。割増単価は2,500円ではなく、基本給25万をもとに計算をするので【25万/100時間(月所定労働時間)】=2,500円(1時間単価)。【2,500円✖️1.25】=3,125円(割増単価)になります。つまり10時間分の割増残業代は【3,125円✖️残業10時間】=31,250円。この31,250円を基本給25万にプラスして28万1,250円。固定残業代がない方が31,250円高くなります。

残業が20時間の場合

 10時間のとき同様、固定残業代がある方は、残業が20時間以下であれば追加の残業代が必要ないので【基本給20万+固定残業代5万】=25万円。固定残業代がない方は【割増単価3,125円✖️残業20時間】=62,500円を基本給にプラスして31万2,500円。固定残業代がない方が62,500円高くなります。

残業時間が30時間の場合

 固定残業代に含まれる20時間を超えた10時間に関しては、追加で割増残業代を支給しなければいけないので【割増単価2,500円✖️超えた10時間】=25,000円を元々の給料にプラスして27万5,000円。ここで注意が必要なのは、固定残業代がある方は、割増単価を計算するときに固定残業代を除いて考えるので、割増単価が2,500円になるということです。固定残業代がない方は【割増単価3,125円✖️残業30時間】=93,750円を基本給にプラスして34万3,750円。固定残業代がない方が68,750円高くなります。

つまり

 固定残業代の給料を比較するとき、基本給が同じで固定残業代があるなしが違うのか、合計額が同じで内訳が違うのかで大きく異なります。基本的に合計額が同じで内訳が違うものを比較することが多いので、そうすると残業代削減の効果が大幅にでてくることになります。

残業の削減のために

生産性の向上を

 固定残業代を導入するときは、効果を正しく理解し、適正に制度設計、運用を行いましょう。固定残業代の導入はうまく活用することにより、残業代の削減ではなく、そもそもの残業の削減になります。残業をしない方が得をする制度を構築することで、残業をなくし、生産性の向上を目指していきましょう。

us.office

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